サービスの品質保証が難しい4つの性質

品質とは?


品質保証を語るには、まず「品質とはなにか?」を定義する必要があります。
実はこれがけっこうやっかいです。

例えば、ISO9000では、「品質とは本来備わっている特性の集まりが要求事項を満たす程度」と表現しています。
ほとんどの方がピンとこないですよね?

私なりにもう少しシンプルに表現すると、
「顧客のニーズや期待、目的を満たす程度」かなと思います。
お客さまは、自分のニーズや期待、目的を満たす程度が大きければそれを「高品質」と呼び、小さければ「低品質」と呼びます。
ひとまず、品質は「相対的な指標」と覚えてください。

サービスの4つの性質


品質保証と聞くと、一般的に電気製品や化粧品といった「モノ」を思い浮かべる方が多いと思います。モノの分野においては、品質保証は長い歴史があり、様々な手法が確立されています。


「じゃあ、その手法をそのままサービスに流用すればいいじゃん」と思われるかもしれませんが、そこにモノづくりとは異なる「サービスの4つの性質」が立ちはだかります。


それが「無形性」「同時性」「消滅性」「異質性」です。
簡単に説明すると、以下のような感じです。
「無形性」:サービスには形がない。
「同時性」:生産と消費が同時。
「消滅性」:在庫できない。
「異質性」:質の異なる要素が混在する。


「モノ」の品質保証手法は、「有形、生産と消費が別、在庫可能、同質」であることが前提となっています。サービスは、忙しいからといって予め作っておくことはできませんし、提供した後に検査したり、不備が見つかったので、回収というわけにいきません。


そして一番手強いのが「異質性」です。
モノづくりだと、同質の機械・原料・方法・人で同質の製品を大量に製造できます。
一方、サービスでは、人の出入りが激しいため、人の質を一定に保つことが難しい。そこに企業側ではコントロールすることが難しい「異質なお客さま」がいらっしゃいます。モノづくりと同じ発想の品質保証では、この状態を打破することはできません。従来の品質保証手法に加えて、カスタマージャーニーマップ、UX評価、各種見える化といった違うアプローチを組み合わせる必要があります。
※個人的には「ペルソナ」は実務ではあまり役に立ちません。そんなお客さまは世界中探してもどこにもいないからです。それより、身近でもっとVividにイメージできる実在の人物で考えた方が、現実的なアクションプランになります。

これからのサービス業


サービス業界にいた頃から、日本のサービス業は破滅へ向かっていると感じていました。安い労働力を使って、安く商品やサービスを提供する。そんなビジネスモデルが人口ボーナス期を終えた日本で続くわけがありません。

日本のサービス業は、より効率的に人に頼らない仕組みを積極的に取り入れていく必要があります。また一番大事なことは「単価をあげること」です。
サービスはタダだと考えている一部のお客さまの固定観念を変えていくことが最も重要だと考えています。


一方、権力格差が大きく、これから人口ボーナス期を迎えるVIP(ベトナム、インドネシア、フィリピン)では今までの日本の手法が通用する可能性が高いので、本格的にそちらにシフトしていくことは非常に有効な戦略だと思います。
※私もいずれ東南アジアに拠点を移したいと考えています。

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