まとめ
- 虫垂炎の症状は人それぞれ。いつもと違う症状があれば、すぐに病院へ行く。
- 今の主流は、腹腔鏡による待機的虫垂切除術。
- 虫垂切除は日帰り手術が便利。
- 日帰り手術も入院手術も内容は同じ。日帰り手術だから楽ってわけではない。
- 日帰り手術でも3日間は自宅で安静にしておくと安心。不安な方は入院で。でも入院すると暇を持て余す。
- 抗生物質による下痢が辛い。
- 手術後は、傷が治っても、肩が痛い、お腹が張る、下痢か便秘等でなかなか元の体調に戻らない。特に若い世代は、2~3週間は必要。
急性虫垂炎発症
2023年7月中頃、なんとなくお腹の調子が悪くなった。
よくある胃腸炎かな?と思い、整腸剤を飲んで様子をみてたけど、全然良くならない。
主な症状は、吐き気、腹痛、膨満感で、よくある胃腸炎とほぼ同じ症状。
大きく違うのが、下痢がまったくない。
あと、腹痛ってだいたい波があるけど、今回の腹痛はずっと痛い。
なんか今までと違うな?と思い、念のため、まずかかりつけ医に相談した。
かかりつけ医からは、今から近くの大きな病院の紹介状を書くから、詳しく検査してもらってと言われた。
そこまで、大げさにするほどのこと?と思ったけど、かかりつけ医のこの判断は正しかった。
かかりつけの病院を後にして、そのまま自転車で近くの大きな病院へ向かう。
まずは、触診とX線検査をしたが、X線検査で少し怪しい箇所があったため、CT検査もすることに。
CT検査の結果、急性虫垂炎が確定。
虫垂が腫れていて、中に糞石って呼ばれる便の塊が見つかった。
緊急入院
医者から、このまま入院ですと突然告げられた。
入院した後は、このまま緊急手術で虫垂切除でも良いし、抗生物質で治療する方法(いわゆる薬で散らす)のどちらでも選べるとのこと。
緊急手術だと、大体3~7日くらい入院になり、抗生物質だと効果があれば、3日で退院できる。
昔は急性虫垂炎は、即手術だったらしいけど、今は抗生物質が効く場合は、まずは薬で炎症を抑えて、3か月後くらいに虫垂を切除する方法が主流らしく、これを「待機的虫垂切除術」と呼ぶらしい。
だったら、発症していないときに切除すればいいのでは?と聞いたら、虫垂炎未発症の方の虫垂切除は保険適用外で自費でしかできないのとのこと。
今回は、初めての虫垂炎だし、週末に外せない仕事があったので、抗生物質での治療を選択した。
朝、かかりつけの病院に向かうときは、まさか急性虫垂炎で即入院するとは夢に思っていなかったので、妻に連絡して、着替えや歯ブラシ等を持ってきてもらった。
この頃になると、お腹の膨満感がよりひどくなり、ちょっとした振動でお腹が痛い。反跳痛(下腹部を押して、勢いよく離すと痛い。あとつま先立ちして、ストンと落とすと痛い)も顕著に感じる。
こんな短時間でここまで急激に進行するんだなと驚くとともに、かかりつけ医の判断に感謝。
昔は、虫垂炎を発症した半分が死んでたらしい。
ちなみに、急性虫垂炎でよく聞く「堪えらない痛み」は特になかった。
痛みに鈍いのもあるけど、虫垂炎は人によって色々な症状があり、症状だけ聞いても医者でも判断できないらしい。
抗生物質治療
入院して早速、抗生物質の投与を点滴で開始した。
最初の抗生物質投与で血液検査の結果が良くならない場合は、そのまま緊急手術に移行する段取り。
幸いにも、抗生物質を投与して、数時間で少し痛みが落ち着き、血液検査の結果も問題ないとなり、そのまま入院して、抗生物質投与を続けることが決定した。
退院
3日後に無事、退院。
血液検査の数値は正常だけど、お腹の中は炎症がおさまっていないので、歩くと痛い。
この後は、このまま放置でも良いし、3か月後を目安に虫垂切除でも良いけど、糞石があった方は、3~4割が再発するので、切除がおススメとのこと。
虫垂炎は気を付けようがないし、旅先で発症すると大変なので、切除することを決めた。
ちなみにこの時、手術のリスクを下げるために10kg痩せてと言われてしまった。。
腹腔鏡手術では、特に内臓脂肪があると臓器が見えづらいらしい。
結果的に良いきっかけができて、減量成功。今もさらに減量中。
日帰り手術
虫垂切除は決めたけど、前回お世話になった大きな病院で手術すると1週間くらい入院する可能性がある。入院中は暇を持て余す。
もっと他に良い選択肢はないかな?と調べていたところ、見つけました。
虫垂炎の日帰り手術
家から近くて、信頼できそうなクリニックを探し、今回は、ALOHA外科クリニックにお世話になることにしました。
手術前
クリニックを訪問するのは、合計3回。
手術前に、手術の説明等を聞き、あとは血液検査、CT撮影をして終わり。
抗生物質治療でお世話になった病院の紹介状とその時のCT画像を持参したので、よりスムーズでした。
あとは手術の日を待つだけです。
手術前日
手術前日の23時以降は、絶食ですが、それまでは特に何の制限もなし。
飲み物は、当日クリニック訪問の2時間前までOK。
体調を整えて、早めに就寝です。
手術当日
8時半にクリニックを訪問し、手術着に着替え、いくつかの確認事項と麻酔医、執刀医の話を聞いた後、手術室へ歩いて移動。
非常に丁寧に説明してくれるので、安心感しかない。
初めての全身麻酔は、腕から点滴で注入し、20秒くらいたつと、頭の中に何か流れ込んでくる感じがあり、そのまま意識がなくなった。
目が覚めた時には、「終わりましたよ」でした。
あっという間に手術終了。1時間くらいでした。
あとは麻酔が覚めるのを待って帰宅するだけなのですが、私の場合、上の血圧が84しかなかったので水を500ml摂取して、少し血圧があがるのを待って帰宅しました。
帰りは、妻に迎えに来てもらい、電車で帰りましたが、特にしんどいことはなかった。
正直、手術が終わった直後は、「これ、自力で帰れるか。。」と不安だったけど、2時間ほど休憩していれば、急激に体調は戻りました。
その日の夜は、少し発熱があり、肩と背中が痛かったですが、特に気になるほどでもなく、ぐっすり眠れました。
術後1日目
発熱もなく、普通にベッドから自力で起き上がれた。
昨日に比べると少し、内視鏡をいれた臍の傷が痛いけど、10段階で2~3くらい。
元気な人は、この日から外出や仕事もできそうですが、特に予定はないので、今日は1日家でおとなしくしています。
術後2日目
朝は問題なく起床。
臍の痛みはあるけど、より表面的な痛みに変わった感じ。
今日からオフィスに出社して仕事をしてみた。
でも、しんどくなったから、すぐに帰宅。。
手術翌日から日常生活はできるけど、普段通りにできるわけじゃない。
当たり前か。
やはり手術後、3日くらいは大人しくしておいた方が無難。
術後3日目
相変わらずお腹は張っている。あと、むくみで体重が3kg増えてたけど、それ以外は特に問題なし。
むくみは手術にはつきもので、1カ月もすれば、体重はもとに戻るらしい。
痛みは、劇的にひいて、10段階で1~2くらい。もちろん痛み止めを欠かさず、飲んだ状態で。
術後4日目
臍の痛みはほぼ気にならないけど、違和感はある。
膨満感は全く収まる気配なし。むしろ膨らんでる気がする。
肩も引き続き痛い。
自転車に乗ってみたけど、お腹に力をいれるのがなんか怖い。
術後5日目
長距離歩くとお腹が張るけど、大体普段通りの1日を過ごせるようになってきた。
お腹は減るけど、食事があまり入らないから、複数回に分けて食べてる。
体重は手術前より1kg減ってた。