なぜ社員は期待通りに動いてくれないのか?

今でも、イノベーションという言葉は至るところで聞かれますが、

「イノベーション祭り」も一段落した感じがあると個人的には感じてます。

 

さて、仕事で経営者の方と話をする際、以下の話をよく聞きます。

・うちはイノベーションが起きない

・社員が経営者視点をもっていない

・フラットな組織を目指しているのに未だに壁がある。等々

  

こういうとき、私はまず「組織図」を確認させてもらいます。

そうすると、大体が昔ながらのピラミッド型の組織です。

一社員が社長と話をするまでに、3階層あるいはそれ以上あります。

この状態で「壁のないフラットな組織をつくりたい」と言っても無理です。

必ず「私は聞いていない」という人がでます。

ですので、一番良い方法は階層のない組織に再編成することです。

 

一方、

・いきなり組織を変更するのは難しい

・あまりフラットにすると業務が機能しなくなる

といった意見も理解できます。

 

そういった場合は、

「社長からコミュニケーションポリシーを全社員に伝えてください」

お願いしています。

例えば、以下のような感じです・

・緊急案件は宛先は社長で、以下関係者はccで。

・新規提案や現場の不具合は直接社長にメールしてOK。直属の上司には伝えない。

・別の部署の協力が必要な場合は、直接担当者同士で連絡を取り合ってOK。話が具体的になれば、エスカレーションする。等々

社員はこんなことやっていいのかな?と必要以上に忖度するので、まずは社長が進んで実践することが大事です。

 

イノベーションも同じです。

ルーチン業務に組み込まれている、既存のインフラが前提の開発体制になっていると、イノベーションなんて夢の話です。

現在の業務から完全に切り離す、あるいは別会社を作ってそこで自分たちの給料は自分たちで稼いでくださいという形にすることで、初めて本気になります。

リスクをとらず変革は無理です。

 

最後に、経営者視点です。

そもそも雇用される社員と雇用する経営者は全く別物です。

雇用される側の社員に経営者視点を求めること自体が間違っていることを認識してくださいと私は伝えています。

ほとんどの人は経営者になりたいとすら、思っていません。

むしろ管理されることを望んでいます。

※管理されることが嫌いな人には理解できないと思いますが、多くに人にとって管理される方が楽だからです。

ですので、まずは経営者視点を理解できる可能性がある起業家マインドをもった人を経験年数関係なく選別し、その人たちに集中的に教育したほうが良いです。

その教育もMBA的なものではなく、店舗や関係会社で実際に経営をさせるのがもっとも効率的です。

もし関係会社社長を定年までの腰掛に使っているのなら、すぐにやめて教育の場にした方が絶対によいと伝えています。

 

当たり前のことですが、やりたいことがある場合は、やりたいことができる組織にする必要があります。

それができるのは社長だけであり、そこをボトムアップに期待することはやめて頂くようお願いしています。

最新情報をチェックしよう!

経営の最新記事8件