「人材育成の嘘」で書いた通り、人材育成では、不燃型人材の取り扱いが非常に重要になります。
教育して、彼らが成長してくれると良いのですが、現実的には難しいです。
世の中に出ると、明言してくれる人が少ないので、敢えて言います。
変えることができない生まれ持った才能は間違いなくあります。
スポーツといった特別な分野ではなく、頭を使うビジネスの場でも同じです。
努力だけではどうしようもない、いわゆる「地頭」というやつです。
地頭が悪い人の特徴
地頭の定義について、統一した見解がないため、私の経験からいくつか特徴を紹介します。
具体化抽象化能力が低い
詳細なタスクから、全体を俯瞰する。
抽象的な概念から、個別のアクションプランやタスクにカスケードすることが苦手です。
簡単に言うと
「要は〇〇ということですよね?」ができません。
一方「要は、つまり」といった言葉自体はよく使います。
MECEができない
具体化抽象化が苦手なので、事象をモデリング・概念化して、そこから問題を細かくすることができません。
つまり、ロジカルシンキングが苦手。
ちなみにMECEは日本語だとミーシーと読み、ヌケモレがないという意味です。
社会人の基本であるロジカルシンキング。その元にあるMECEは、漏れなく、ダブりなくという概念が基本です。論理的に物事を考…
分かっていないことが分からない
MECEが苦手なので、自分の中で不足している情報を把握できません。
自分の理解している範囲が全てだと勘違いしがちです。
手段が目的化しがち
具体化抽象化を自分でできないので、業務を進めていると、大上段の目的を忘れ、手段が目的になりがちです。
統計的思考ができない
事象を俯瞰することが苦手なので、自分目線で判断しがちです。
例
私はこのやり方で今まで失敗したことがないから、これで大丈夫など
地頭が悪い人の対処法
地頭の悪さは人によって異なります。
ここまでは任せても大丈夫そう
こういった理解は苦手そう
といった限界を見極めて、可能な限り権限委譲していくのが良いです。
本日の問いかけ
残念ですが、人の能力は平等ではありません。
一方、地頭が良いからといって、幸せではないです。
現実から目を背けず、真摯に向き合っていますか?
現状を正確に把握すれば、対処方法は必ず見えてきます。