仕事は速い方が良いに決まっている。
たしかにそうです。
私も仕事の価値は「スピード」で全て決まると思います。
一方で、コンサルティングという仕事を始めて気づいたのですが、
「速すぎる仕事が評価されないこともある」ということ。
最近、行動経済学の本を読み漁って、このあたりの理由が分かってきました。
人間は合理的には動かない
私はサラリーマンとしても働いていますが、こういった組織の中にいると速い仕事の弊害は基本的にありません。
一方、コンサルタントとしてクライアントと仕事をしていると、いくつか速い仕事の弊害が見られます。
例えば、
・私の仕事が速いとクライアントが焦る。特に専任でない場合は、時間に余裕がないので困る。
・次回打合せまでに時間があくので、内容を忘れてしまう。などなど
この辺りは「合理的な理由」なので、私も「たしかにな」と理解できます。
一方で、
・クライアント内で長い間悩んでいた問題を私がすぐに解決した時
・ウェブ会議で予定時間よりはやく終わった時。
こういった時は、クライアントは私の予想に反して、あまり喜んでくれないのです。
仕事をする相手が社長か社員かでも違うのですが、合理的に判断すれば、速く問題が解決することは良いことのはずなのにです。
世の中では「結果が全てだ!」と言われますが、実は多くの人は、もっと情緒的な部分を重要視しています。
自分たちが悩んだ問題にはそれなりに悩んで欲しいし、同じお金を払うなら、同じ結果でも時間をかけた方が価値を感じてくれるのです。
色々と矛盾している気がしますが、これが人間同士の付き合いなんだなと改めて感じています。
本日の問いかけ
仕事はお客さんを満足させることです。
満足のさせ方にもやり方は色々とあるので、たまには違った視点で見てみませんか?
「速い仕事は良い!」という固定観念を捨てると意外と良い結果が生まれたりするかもしれませんよ。